Tuesday 24 November 2015

precise point positioning

通常、ウチでやっているGPS観測は、基準局を設置、データを連続記録し、この間、移動局で歩き回ったりベンチマーク(ボルトを打った動かないポイント)を測ったりします。

どんなにお高いGPSでも、単独で測っている以上、10m程度の誤差があります。
スクランブルが解除された最近は数mまで精度が上がっているようですが。

なので、動かない、と期待されるベンチマークを測ることで、異なる時期のデータを重ね合わせることができます。

だから例えば、「単独測位で南極氷床の流動が、、」な~んて言っている人の話は眉唾で聞いておくべきです。誤差の評価と得られた結果の比較をきちんとした上でなら別ですが。

ですが、今回のネパール大地震のように、基点自体が動いちゃってるかもしれない時は、このやり方が通用しません。

また、相対的な精度が確保されていれば研究上は十分とはいえ、できるだけ正確な位置情報で解析、後々に残しておきたい、というのが正直なところ。

こんな要望に応えてくれていたのが通称「PPP」、precise point positioningというウェブサービスでした。


あっ、しれっと「disabled」とかになってるし。。。

ここにRINEX形式に変換したGPSデータ(通称oファイル)を圧縮してメールで送ると、しばらく後にかなり正確な位置情報が送られてくるという、優れたサイトでした。

が、2013年の夏にサーバーがダウン。一年以上サービスが停止したままでした。最近復活しているのに気付き、今回のネパール調査のGPSデータを放り込んでみましたが、なぜかエラーメッセージがかえってきてしまいました。


困ったなぁ、、と思っていましたが、北大のM君に良いサイトを教えてもらいました。

Precise Point Positioning on Natural Resources Canada



ユーザー登録が必要ですが、RINEX形式を圧縮したファイルをアップロードすると、一分もしないうちに結果がメールで届きました。

複数の日に同じ場所で観測した結果を比較しても、誤差数cmとかなり良い感じです。

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