Friday 25 June 2021

a century dust record in a greenland ice core

立川方面のnaoponさんが取りまとめた論文がClimate of the Pastに掲載されたのでご紹介



このアイスコアは2014年に北西グリーンランドのSigma-Dサイトにて掘削したもの
※いや~なつかしい





掘削に関する報告はmatoさんが速攻でまとめてくれましたが、年代を入れた上でいろいろな解析をした結果はこれまで世に出ておりませんでした。 

北大チームが主要イオンを測り、極地研ではダストや同位体を測り、北大のmoeさんが年代決定をして修論としてまとめたものの、その後の論文化は停滞しておりました。

で、Naoponが取り組んだのは電子顕微鏡とX線による成分分析を組み合わせたSEM-EDM。なんでも、ダスト粒子を一粒一粒観察、確認して、そこにX線を照射し、その散乱光の散乱具合から化学成分を定量する、というもの。

※作業量を想像するだけで気が遠くなる

NaoponはSr/Ndの同位体比からダストの起源推定をするスペシャリストなのですが、Sr/Ndの分析には大量の試料が必要になるため、アイスコアでやられた例はとても少ないし、時間分解能もとても荒くなってしまう。

そこで、SEM-EDMで細かく見ていくことで、5年インターバルという、ダストの構成成分の分析としては「超」が付く高時間分解能での解析にチャレンジした、というのが今回の論文。

で、cozyはアイスコアを掘ってきただけじゃん?と思ったそこのあなた。(誰?




フィールドで遊んでいるだけじゃない、ってわかった?わかって!(もう必死



査読者に「先行研究と違うんじゃね?」と言われた先行研究はこちら。Naoponの論文の共著になってる人も参加しているのに、共著者間の「どう対応しようか?」っちゅう相談ではダンマリ決め込んでましたね (怒
※いや、マジでいかがなものかと思うよ

しょうがないので、ダーッと読んでいくと、表に出てこないサプリメント資料にバックトラジェクトリの解析結果が載っていた!が、そのバックトラジェクトリの設定(空気塊をどの高さから飛ばしたとか、何日遡ったとか、)が全然書いてない。で、同じ設定でこちらで計算し直して、似たような図を用意してみたのが上のツイート。

図に込めたカワチのオッサンの呪い「これ以上ゴチャゴチャいうといてまうどワレ!」が功を奏し、リプライを返した後はあっさりと受理されてしまい、普段数度にわたるバトルを繰り返すcozyは拍子抜けしたのでした。

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