立川方面のnaoponさんが取りまとめた論文がClimate of the Pastに掲載されたのでご紹介
New research article: Variations in mineralogy of dust in an ice core obtained from northwestern Greenland over the past 100 years https://t.co/qmSSgQaLuk
— Climate of the Past (@EGU_CP) June 23, 2021
このアイスコアは2014年に北西グリーンランドのSigma-Dサイトにて掘削したもの
※いや~なつかしい
この論文は、2014年に北西グリーンランドのSigma-Dサイトで掘削したアイスコアに含まれる、ダスト粒子の鉱物組成を分析し、その変動を5年間隔という高時間分解能で明らかにしたところが新しい
— 雪氷研究室/Cryosphere Research Lab, Nagoya Univ. (@hma_glaciers) June 23, 2021
※先日まで掘削していたのは南東グリーンランドなので場所が全く違います pic.twitter.com/NAcd7gOD5A
掘削に関する報告はmatoさんが速攻でまとめてくれましたが、年代を入れた上でいろいろな解析をした結果はこれまで世に出ておりませんでした。
北大チームが主要イオンを測り、極地研ではダストや同位体を測り、北大のmoeさんが年代決定をして修論としてまとめたものの、その後の論文化は停滞しておりました。
で、Naoponが取り組んだのは電子顕微鏡とX線による成分分析を組み合わせたSEM-EDM。なんでも、ダスト粒子を一粒一粒観察、確認して、そこにX線を照射し、その散乱光の散乱具合から化学成分を定量する、というもの。
※作業量を想像するだけで気が遠くなる
NaoponはSr/Ndの同位体比からダストの起源推定をするスペシャリストなのですが、Sr/Ndの分析には大量の試料が必要になるため、アイスコアでやられた例はとても少ないし、時間分解能もとても荒くなってしまう。
そこで、SEM-EDMで細かく見ていくことで、5年インターバルという、ダストの構成成分の分析としては「超」が付く高時間分解能での解析にチャレンジした、というのが今回の論文。
で、cozyはアイスコアを掘ってきただけじゃん?と思ったそこのあなた。(誰?
藤田はアイスコア掘ってきただけじゃね?と思ったそこのあなた!(だれ?)
— 雪氷研究室/Cryosphere Research Lab, Nagoya Univ. (@hma_glaciers) June 23, 2021
ハズレ~
後方流跡線解析という、パソコンをゴリゴリ動かす解析でも貢献したのでした~
Sigma-Dサイトにやってくる空気塊は、グリーンランドの西沿岸沿いにやってくることがわかります pic.twitter.com/HmuntGF5GY
いろんな地域からの寄与を計算すると、ダストが来そうな地域としては、カナダとグリーンランド沿岸が可能性が高いことがわかります。
— 雪氷研究室/Cryosphere Research Lab, Nagoya Univ. (@hma_glaciers) June 23, 2021
※もっと寄与の大きな海洋と氷床からはダストが発生しないからね
寄与の年々変動もそんなにないので、ダストの変動は「起源となる場所の乾湿」が原因と推定できる pic.twitter.com/QENsqwTFF1
フィールドで遊んでいるだけじゃない、ってわかった?わかって!(もう必死
と こ ろ が !
— 雪氷研究室/Cryosphere Research Lab, Nagoya Univ. (@hma_glaciers) June 23, 2021
査読で「後方流跡線解析ちゃんとできてんの?先行研究と違うんじゃね?」みたいないちゃもんが、もとい、真摯なコメントがきた
なので、「なんやワレ!」と、もとい、殊勝な態度で先行研究で行われていた解析と同じことをやってみた
※先行研究も案外記述が曖昧で苦労した pic.twitter.com/4jaagRtvaB
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